サウジアラビアにおける国籍別の所得分布および消費動向
サウジアラビアにおける現地住民と非現地住民の最新分布
統計総局(GASTAT)の2024年最新データによると、サウジアラビアの総人口は現在3,530万人です。このうち、サウジアラビア国籍者は1,960万人で、人口の55.6%と過半数を占めています。残りの44.4%にあたる1,570万人は非サウジアラビア国籍の居住者です。こうした人口構成は、サウジアラビアの国勢調査(人口センサス)や人口統計の文脈でも重要な前提となります。また、サウジアラビアの国籍別家計支出の違いを読み解くうえでも、重要な前提となります。
この人口構成から、サウジアラビア人世帯が国内消費および市場需要の主な牽引役である一方で、大規模な外国人コミュニティも同国経済において重要な役割を果たしていることが分かります。
現地住民と非現地住民の消費の違い
統計総局(GASTAT)の最新データによると、サウジアラビア人世帯の平均月間支出は約18,056サウジリヤルです。一方で、非サウジアラビア人世帯の平均月間所得は5,428サウジリヤルと大幅に低く、サウジアラビア人世帯の3分の1未満にとどまっています。つまり、サウジアラビアの可処分所得水準(世帯が自由に使えるお金の規模)には、国籍によって大きな差が見られます。
この所得格差は、王国内における消費行動に大きな影響を与えています。購買力がはるかに高いサウジアラビア人世帯は、プレミアムスクールへの投資などのライフスタイル向上や、より幅広いエンターテインメントやレジャー活動を楽しむことができます。
一方で、多くの非サウジアラビア人世帯は、生活必需品を優先せざるを得ません。予算の大部分が家賃や食費といった基本的な支出に充てられ、非必需品に使える余地はほとんど残らない状況です。
サウジアラビア人および非サウジアラビア人の世帯月間可処分所得(2023年、サウジアラビア国内)

| 指標 | サウジアラビア人(SAR) | 非サウジアラビア人(SAR) | 合計 (SAR) |
| 世帯月間可処分所得(平均) | 18,056 | 5,428 | 11,839 |
| 世帯月間可処分所得(中央値) | 13,655 | 3,657 | 7,362 |
サウジアラビア人および非サウジアラビア人の世帯月間消費支出(2023年、サウジアラビア国内)

| 指標 | サウジアラビア人(SAR) | 非サウジアラビア人(SAR) | 合計 (SAR) |
| 世帯月間可処分所得(平均) | 16,028 | 5,574 | 10,884 |
| 世帯月間可処分所得(中央値) | 12,767 | 4,437 | 7,654 |
支出カテゴリー別の分布
非サウジアラビア人世帯では、予算の中心は生活必需品です。GASTAT の2023年調査によると、月間支出で最も大きい項目は食料品(1,474サウジリヤル)と住居・光熱費(1,154サウジリヤル)です。交通費やパーソナルケアなどのその他の支出は比較的少額にとどまり、教育、医療、レクリエーションへの支出は最小限となっています。これは、日常生活の安定と基本的なニーズの充足に重点を置いた予算構成であることを明確に示しています。
一方、サウジアラビア人世帯では状況が異なります。こちらも食料・飲料への支出が最も多く(3,742サウジリヤル)なっていますが、支出の柔軟性ははるかに高いです。交通、外食、衣料品への月間支出はいずれも平均で1,000サウジリヤルを超えており、移動の自由度が高く、外食を楽しみ、身の回りの質を高めるライフスタイルを示唆しています。また、教育やレクリエーションへの支出にもより多くの余地があり、長期的なウェルビーイングや生活の質への投資が拡大していることがうかがえます。


