2026.02.16
タイにおけるEV市場
GLOBAL ANGLEではこれまで、世界各国の電気自動車(EV)市場について調査を行ってきました。本記事では、その流れを踏まえ、堅調に成長を続けるタイのEV市場に注目します。
現在のタイのEV市場はどうなっているのでしょうか?
急成長を続ける市場:
- タイは2023年、東南アジアにおけるEV市場の成長をけん引し、同地域のEV販売台数の約79%を占めました。
主なプレーヤー:
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また、タイは中国およびASEAN諸国を除き、米国、日本、韓国、ドイツといった主要輸出国との間で自由貿易協定(FTA)を結んでいません。このため、中国ブランドは価格競争力を発揮しやすい環境にあるといえます。
消費者は今後、どのような車の購入を希望しているのでしょうか?

Source: Ipsos
- タイのEV消費者動向を見ると、タイの消費者の多くは、今後購入する車としてEVまたはハイブリッド車を希望しています。
- 一方で、ガソリン車への関心は低下しています。2025年時点では、タイのドライバーの77%がガソリン車を所有しているものの、今後購入したい車としてガソリン車を選ぶ消費者は28%にとどまっています。
こうした消費者の志向を後押ししている要因は何でしょうか?

Source: Ipsos
EVへの志向を高めている最大の要因は、「価格」と「お得感」です:
- タイの消費者市場は価格に敏感であり、価格競争力のある新興中国EVブランドは、こうした消費者のニーズに合致しています。
- また、タイのEV産業の成長を後押しする政策である「EV 3.5パッケージ」により、タイにおけるEV補助金制度として、EV購入者には車種やバッテリー容量に応じた補助金が提供されています。
タイのEV市場の今後の見通しはどうなっているのでしょうか?
政府による後押し:
- タイ政府は「30@30」構想のもと、2030年までに国内の自動車生産全体の30%をゼロエミッション車にすることを目指しています。
- この政府方針とEV 3.5パッケージは、タイの消費者によるEV導入を後押ししています。
今後も継続的な成長が見込まれます:
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価格を重視する消費者層の存在に加え、政府の支援策によってEVの購入コストが抑えられていることから、今後数年にわたって市場はさらに拡大していくとみられます。
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タイのEV市場は、2024年から2028年にかけて年平均成長率(CAGR)5.06%で成長し、2028年には市場規模が13億4,400万米ドルに達すると予測されています。



